抗糖化検証実験
アーモンドミルク抽出液による
抗糖化検証実験
肌の老化を引き起こす体の糖化予防には、
アーモンドミルクが効果的
ヒトの体の中では、常に「糖化」という反応が起きています。この「糖化」によって、肌のくすみや硬化による弾力の低下など肌の老化が引き起こされます。アーモンドミルクには、この糖化を防ぐ効果があることが確認されています。今回はアーモンドミルクを継続飲用することによって、体内でおきる「糖化」を防ぐ働きを視覚的に確認するための実験を行いました。
アーモンドミルク抽出液による
抗糖化検証実験ムービー
実験:アーモンドミルク抽出液による
抗糖化作用を視覚的に検証
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試験管2本にタンパク質溶液と糖溶液を同量入れ、片方にはアーモンドミルク抽出液ともう片方には標準溶液を入れる。
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ヒトの皮膚に近い鶏皮を2本の試験管に入れる。
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加熱機に入れ、80度で15分加熱。
15分後に加熱機より取り出し、糖化反応の進み具合を比較する。
実験結果
- 標準溶液の方は、溶液の液体は褐色に変化。アーモンドミルク抽出液を入れた溶液は、色の変化は少なかった。鳥皮を取り出して、比較すると標準溶液の鳥皮から水分が抜け硬くなり、くすんでいる。アーモンドミルク抽出液の鳥皮は水分が残り弾力がある。
考察
アーモンドミルクには糖化を防ぐ作用が期待されています
糖化とは体の中で糖とたんぱく質が一緒になって、終末糖化産物(AGEs)という悪い物質を作る反応のことです。例えば、酸素があって酸化が起きますが、糖があることによって糖化が起こります。酸化を錆びるといいますが、糖化を焦げると言います。
アーモンドに含まれるビタミンEやポリフェノールなどの抗酸化物質やミネラル(マグネシウムなど)には、この糖化を抑える作用が期待されています。さらにできてしまった最終糖化物質(AGEs)と結びついてその働きをなくしてしまう作用も確認されています。
糖化は糖化物質AGEsと呼ばれる物質が蓄積することによって起こります。AGEsは食べ物にも含まれ、食べ物のAGEsの7~8%が身体に蓄積されます。アーモンドはこの食べ物のAGEsを身体に取り込ませないのです。また、身体の中でAGEsの産生を阻害します。食品には、このような糖化を妨げるものが幾つかありますが、その中でもアーモンドは非常に大きな力を持っています。
アーモンドは皆さんご承知のように硬い食品です。アーモンドは植物ですから、大事な栄養が詰まった細胞の周りには細胞膜に加えて、硬い細胞壁があります。それを破ってあげないと中の良い成分は出てこないのです。アーモンドミルクはすでにその硬い細胞壁を破っていますので吸収が良く、効率的に、良い栄養や成分を身体に取り入れることが出来ます。咀嚼能力が小さい高齢者や小児だけでなく、忙しい現代人には非常に優れた食品形態だと思います。
慶應義塾大学医学部教授井上浩義 先生
医学博士、理学博士。九州大学理学部化学科卒業。同大学院理学研究科博士課程修了。専門は薬理学、原子力学、高分子化学。食と健康についての造詣が深く、企業や一般人向けのセミナーの講師を数多く務める。著書に『アーモンドを食べるだけでみるみる若返る!』(扶桑社)、『「老けない」「太らない」アーモンドミルクできれいに生きる』(主婦と生活社)など。