menu

コラム

私とアーモンドミルク

Toshi Yoroizuka オーナーシェフ 鎧塚俊彦さん

鎧塚シェフに聞く、
アーモンドミルクの魅力とは?

日本を代表するパティシエの鎧塚さん。「畑からの菓子作り」をメニュー開発の軸に、自社農園をもつなど素材にこだわり、さらにその素材を最大限活かすことを大切にされています。そんな鎧塚さんがアーモンドミルクを選ぶ理由をお聞きしました。

Toshi Yoroizuka オーナーシェフ 鎧塚 俊彦 よろいづか としひこProfile

スイーツは心の栄養
素材を活かすメニュー開発にこだわる

Toshi Yoroizukaでは「畑からの菓子作り」を軸に、おいしい素材の持ち味を生かすように、無理に複雑にしたり捻りすぎたりしないという考えを大切にしながらメニューを開発しています。

食べ物には栄養素があり、料理は身体を健康にしてくれます。一方でスイーツは心の栄養です。心の幸せには、美味しいことが絶対条件です。だからこそ、素材にこだわり、素材の持ち味を活かすメニューにこだわっています。「自分が一から作った素材のスイーツを食べてほしい」という思いから、農園を作り、さまざまな果物を栽培してスイーツにも使用しています。

私は美味しいお菓子を作る努力を、他の菓子職人の皆様に決して負けない位行ってきました。そしてそこから更に努力したのが「美味しく作ったお菓子をお客様に美味しいと感じてもらう努力」です。一皿で様々な食感や温度を楽しめるメニューを組み立てたり、店舗ではライブ感を楽しめるサロン形式の提供を試みたりと、こだわりをもってお菓子作りをしています。

スイーツイメージ

身体が資本の仕事
合ったものを取り入れたいから、
アーモンドミルクを選ぶ

パティシエは立ち仕事が中心な上、繊細さや集中力が必要なデリケートな作業も多い、まさに身体が資本となる仕事です。試食などで1日にたくさんのケーキを食べる日もあり、糖質をたくさん摂る仕事なので、私自身も常に健康は気にしています。

私自身の身体に合うもの、生活習慣とバランスがとれるものを選びたいと思い、アーモンドミルクを飲み始めました。アーモンドの香ばしい香りや旨味を楽しめつつも、植物性ミルク特有のあっさりした味わいが気に入って、今ではすっかり朝の定番になりました。

鎧塚俊彦さん

アーモンドミルクイメージ

アーモンドミルクはピュア 手作りなら味わいも様々

アーモンドミルクは浸水したアーモンドと水をミキサーで撹拌しただけの、シンプルでピュアなものです。アーモンドという素材本来の栄養をそのままに、風味を活かすことができます。

材料となるアーモンドは産地によっても風味が異なりますし、生アーモンドを使うかローストアーモンドを使うか、ローストするならその加減によっても、さまざまな味わいを生み出すことができます。お菓子作りへの応用も考えられるのではと、可能性を感じています。


店舗でも初となる
オリジナルアーモンドミルクを提供

2025年4月には、Toshi Yoroizuka TOKYO(京橋)でも、店舗初となるアーモンドミルクの提供を行いました。

私が初めてアーモンドミルクを飲んだ時に感じた美味しさ、あっさりとしてピュアな味わい、それでいて豊かな香りや旨味を楽しんでいただくべく、材料となるアーモンドの種類や量を調整して試作を重ねました。アーモンドミルクのナッツ特有の香ばしい香りを活かしながらも、共に提供したアールグレイシロップを加えた時の味の変化も楽しんでいただけたと思います。

もともと菓子屋にとってアーモンドは不可欠です。トッピングとして食感を加えたり、混ぜ込んで生地をしっとりとさせたりと、さまざまな用途で使用します。 小麦粉やバター、チョコレートなどとの相性も良いため、日本に洋菓子が広まった当初から日本人に馴染み、根付いてきました。

鎧塚俊彦さん

アーモンドミルクイメージ

今回は、アーモンドミルクを絞った後に残る「アーモンドパルプ」を使った焼き菓子もセットで提供しました。アーモンドの香りや食感を活かした焼き菓子で、アーモンドミルクと合わせてアーモンドを丸ごと楽しみ、お客様の「心の栄養」にもなるメニューとなりました。期間限定での提供でしたが、お客様からも多くの反響をいただき、惜しまれながら提供を終了しました。


鎧塚シェフが思う
アーモンドミルクの魅力

なんといっても、アーモンドと水だけというシンプルな材料で、アーモンドの栄養をそのままに風味を最大に活かしていることです。

味に癖がなく、他の食材とのマリアージュも考えやすいことも魅力的です。加熱しても膜が張らないため、温かいスイーツや料理にも使いやすいでしょう。加熱すると、香ばしく豊かな香りをさらに強く感じられます。うまく料理に取り入れれば高級感を加えられると思います。

牛乳、豆乳に次ぐ第3のミルクとしても、食材としてもまだまだ伸びしろを感じられます。

鎧塚俊彦さん

プロフィール

鎧塚 俊彦(よろいづか としひこ)

鎧塚 俊彦(よろいづか としひこ)

Toshi Yoroizukaオーナーシェフ。関西のホテルで修業後渡欧し8年修業、2004年東京恵比寿「Toshi Yoroizuka」開業。その後六本木・東京ミッドタウン、杉並、小田原に店舗を展開。素材作りを重視し、2010年にエクアドルに自社管理カカオ農園「Toshi YoroizukaCacaoFarmEcuador」、2011年には神奈川県小田原の石垣山山頂に2000坪の農園とレストラン併設の「一夜城Yoroizuka Farm」オープン。2016年に東京・京橋に旗艦店「Toshi Yoroizuka TOKYO」オープン。農業に関する積極的な姿勢と、次代の菓子職人育成、日本の食文化の発展・推進をも目指し、日々より良き菓子作りに奔走中。